2015年7月1日、金星と木星が最接近！ 肉眼で見える貴重な惑星ランデブーを見逃すな！

　天気がよければ日の入り後、西の空に2つの明るい惑星が見えているはずだ。これは金星と木星である。2つの惑星の距離は徐々に近づいてきており、最も接近するのが7月1日で、満月の中に二つとも入る位の非常に近い距離に接近する。

　今から7月上旬まで、世界中で金星と木星が溶け合って見える珍しい天体イベントを観察できるだろう。互いに遠く離れた両惑星だが、銀河でつかの間の共演を果たす。 　既に今日も近づいている2つの惑星だが、最接近は明日7月1日の20：30分頃で惑星が沈む21時頃まで観察することができる。金星と木星は最も明るく見える惑星であるため、都市部でも目に付きやすいという嬉しい知らせだ planetarium

　この現象は、地球から見た金星と木星の軌道が太陽の同じ側面に並ぶことで起きる。金星の公転周期は225日、地球は365日、木星は4330日であることから、このようなに並ぶことは稀であり、日本では、1999年2月23日以来、実に16年振りとなるそうだ。今回見逃すと次回は7年後、2022年5月1日となる。 　スカイ＆テレスコープによれば、「夕空に浮かぶぴったりと寄り添った、明るい双子星」のように見えるそうだ。 望遠鏡で見たときのイメージ図。上部に見えるのが木星とその衛星、下部に見えるのが金星だ。

　ちなみに、木星は円形に、金星は三日月のように見えるらしい。「両惑星の分離角が小さくなり、手を伸ばして小指の先端でも覆えるくらいになりますよ」と英キールダー天文台のニック・ハウズ氏。肉眼でも観察できるが、小型の望遠鏡か大きめの双眼鏡があれば、金星の位相や木星のガス帯まで確認できるそうだ。 2012年3月10日、カナダのアルバータ州で撮影された金星と木星。 2008年12月3日の大接近。月の右下で金星と木星が連なっている。

　天文学で夜空の天体の大きさと位置を表す単位を使えば、両惑星は22分に見える（満月は30分）。現在、地球から金星までの距離は9000万km、木星はその10倍遠い9億kmの距離にある。しかし、木星は金星よりも11.8倍大きいため、地球から見た両惑星の大きさはほぼ同じだ。

　あいにく梅雨が続いているが、7月上旬は晴れ間がでたら夜空に起きた偶然の出会いが魅せる天体ショーを是非とも楽しんでほしい。なお、2つの大きな惑星が大接近することで地球の重力に影響が加わり何かが起きる？と心配したりもするわけだが、今んところ大丈夫のようだね。

　追記：こちらは西表島の北5.4kmに位置する鳩間島からの金星と木星のマージ。カラパイアスタッフ、リスポワール・ゲンドウ・Dが6月30日に撮影したものだ。 ▼あわせて読みたい
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