その犬の名はローラという。ローラは今年5歳になるハスキー犬で、犬ぞりレースに出るための訓練を受けてきた。走ることが大好きなローラは、仲間と共にレースで走れることに喜びを感じていた。ほとんど目が見えなくなってしまった今でも、その気持ちが揺らぐことはない。
2年前、ローラに目の病気があることがわかった。角膜パンヌスと呼ばれるその眼病は、視力が失われていき、いずれ完全に視力は奪われてしまうというものだ。だが、ローラは走ることを諦めたくなかった。ほとんど目の見えなくなった今でも、チームの犬と共に、犬ぞりをひきながらレースに出場し、意気揚々と走り続けている。
Laura, a blind Iditarod sled dog, races to Nome
ローラが出場している「アイディタロッド(Iditarod)」は、米国アラスカ州アンカレジからノームまで、1900キロを走る世界最長の犬ぞりレースとして有名だ。1973年に始まり、毎年3月の第1土曜日にスタートする。1位でも最低2週間前後はかかる過酷な長いレースである。
ローラの飼い主であり、マッシャ―(犬ぞりの御者)のケリー・メイクスナーさん(39歳)は、アイディタロッドのレース参加は今年5回目となる。ローラの父親のシェーンと彼女の兄弟ビッグ・マイクとフローも同じチームで走っている。
2年前のある日、メイクスナーさんはローラの眼の濁りに気付いた。獣医の診断によると、ローラは角膜パンヌスと呼ばれる眼病に罹っており、いずれ失明するとメイクスナーさんに告げた。しかし、ローラは目が悪くなっても走る事を諦めなかった。
目の不自由なローラは視覚ではなく他の感覚を研ぎ澄ませ、チームと共に走り続ける。さすがにグループの先頭に付けるのは無理だが、先頭以外ならどこでも走れる。そりを引く犬たちは視覚に頼らずとも、どこに進むべきかの方向感覚が備わっているのだ。
ローラは愛嬌たっぷりで、他の犬を元気づける。また、人懐っこいローラは調教師達にも人気がある。メイクスナーさんがローラを呼ぶと、ローラは彼を必死に探す。目の見えなくなったローラにとって音とニオイが頼りなのだ。「ローラにスナックをあげる時は、わざと地面に強く投げるのです。そうすると、ローラは音で分かりますから」メイクスナーさんはそう語る。
昨年、ローラは2度目のアンディタロッド出場を果たした。飼い主はその時のことをフェイスブックでこうコメントしている。「去年の夏、ローラは治療不可能な眼病にかかっており、痛みは全くないけれどやがて失明すると診断された。でもローラは相変わらず走るのが大好きだ。(先頭を走るのは好きでないけれどね)。ローラは人が近づいてきたり、人の匂いがすると全身で喜びを表す種類の犬だ。小さいが性格が良く、犬舎の誰もに好かれている。ローラの父、シェーンと兄弟ビッグ・マイクとフローも一緒のチームで走っている。さあ、上位入賞を目指してがんばるぞ!」
そして今年、ローラにとって3度目となるアンディタロッドがやってきた。今回は78台の犬ぞりが参加したが、ローラのチームは13位という輝かしい成績で完走したのだ!おめでとうローラ。最後まで仲間と走れてよかったね。すごくがんばったね!
via:iditarodch2・原文翻訳:coco
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コメント
1. 匿名処理班
くそう、真昼間から泣いちまった
かわいいなぁ
動物が頑張ってる姿って、どうしてこうも心にグッとくるんだろうか
2. 匿名処理班
犬は失明しても悲観しないからね
だからこそ生き物としての逞しさが胸を打つのかも
3. 匿名処理班
冷酷非道の俺様はこんな話が苦手だが、わんぱくでもいい、たくましく育ってほしいわい
4. 匿名処理班
犬なんか目も耳も使い物にならなくてもなんとかなるし、飼い主がいい人間なら幸せに暮らしていけるよ
本当に可哀想な犬は臭覚がない子
5. 匿名処理班
泣いた。これからも幸せに過ごせるといいね
6. 匿名処理班
※2
全くその通りだと思う。
動物の多くはハンディキャップを背負っても悲観したり絶望したりせず、
残る能力を最大限に使って今まで通りの生活をしようと努力する
人間よりも情緒的感覚や知能が劣っているがゆえなのかもしれないが、
その障害をものともしない姿勢には心が打たれる。
7. 匿名処理班
悲観も絶望もするけど
前を向いて生きてるって思う
8. 匿名処理班
前にアーチェリーの山本博が飼っている失明しているダックスフントがテレビに出てたけど、元気な他の二匹のダックスが挟むように歩くので健常なイヌと同じように散歩していた。他の二匹にしてみれば、そのイヌが失明してることなど、わりとどうでもよく、三匹のちょうどいい関係がそのポジションなんだろうなって思った。
9. 匿名処理班
今日も花粉がすごいな
10. smat
三枚目の画像で、すごく耳を立てて歩いてくる
二枚目の画像で、手に包まれてとても幸せそう
依存しなければ生きていけないだろうけど、
大切にしてくれる人がいれば幸せに生きていける
11. 匿名処理班
人間は安全のためには視覚聴覚が重要で嗅覚は比較的低いが
犬は嗅覚メインだから視覚なくても何とかなるんだね、すごい
がんばれローラ
12. 匿名処理班
本人(本犬?)も不便だワンとは思ってるんだろうけど、仲間がいて犬ぞりっていう目的があるから平気なのかな
13. 匿名処理班
犬には素晴らしい鼻と耳があるから大丈夫だ!
そして犬ぞりをはじめ犬に「仕事」をさせると虐待だとか言う人がいたりするけど、このやる気満々の顔を見てみろよ
本人が望む限り走らせてあげたいなあ
14. 匿名処理班
白人って動物と「ぼくたちともだち!」みたいなの好きだが、
あくまで主従関係はしっかりしてんだよなぁ。
15. 匿名処理班
>>米15
白人ってひとくくりにするのもどうかと思うぞ。
ディスカバリーチャンネルのカリスマドッグトレーナーとか見てると
飼い犬に友達感覚で接して育てたおかげでちゃんと躾ができてなくて、
主従関係が崩れて犬がやたらと噛み付いたりする白人もよく出てくる。
犬は集団で生きる動物だから集団の中のボスや序列をつける。
だからちゃんと主従関係をはっきりさせないと、
自分がボスだと犬が勘違いしてしまう。
けどエサの用意とか散歩の時間とかは飼い主次第なわけで、
そうなると自分がボスのはずなのに群れをコントロール出来ないと犬が感じて
フラストレーションがたまってしまう。
その結果、飼い主に対してもやたらと吠えたり噛んだり、
散歩の時もリードを引きちぎらんばかりに走ろうとしたりする。
別に白人とか関係なく、犬を飼うなら主従をはっきりさせることが大切だよ。
16. 匿名処理班
可愛いなぁ、頑張れローラ!
17. 匿名処理班
ヤバイ!超感動(;_;)真っ昼間から涙が…
ローラ頑張って!!