擬態界のキングオブキングと言われているミミックオクトパス(ゼブラオクトパス)は、ミノカサゴ、エビ、カニのほか、10種類以上の生物に擬態できるという物まね名人ならぬ物まね名タコ。ところがそんなミミックオクトパスを斜め上行く魚が現れた。インドネシアの海に生息するアゴアマダイの仲間が、この物まねキングそっくりに擬態するという荒技を行っている様子が撮影されたのだ。
source :Not Finding Nemo: Fish Mimicking Mimic Octopus | Geekologie - Gadgets, Gizmos, and Awesome
Mimic Octopus and Jawfish
撮影したのはドイツ、ゲッティンゲン大学の研究者ゴーデハルト・コップ氏で、インドネシア南スラウェシ州の海に潜っていたとき、黄色と黒の縞模様をした小さな魚が、同じような色合いのゼブラオクトパスにくっついて泳いでいるのを発見、驚いたコップ氏はその様子を撮影し、それが何なのか説明してもらおうと、カリフォルニア科学アカデミーの生物学者、ルイズ・ロカ氏とリッチ・ロス氏にこの映像を送った。
しかし結果は、ますます謎が深まっただけだった。アゴアマダイは通常、捕食者を避けるために海の隠れ場に身を潜めており、泳いでいる姿はあまり確認されていない。
アゴアマダイの仲間
しかしビデオに写っていたアゴアマダイは、「タコの足のように」体をくねらせ、ゼブラオクトパスにぴたりと寄り添って泳いでいる。アゴアマダイは、擬態しているタコ(この“便乗者”に気づいている様子はない)に寄り添うことで、餌もしくは新たな隠れ場を見つけるまでの間、危険を逃れていたと思われる。餌と隠れ場のどちらが目的なのか、研究者たちにもまだわかっていない。 さらには、これがその場限りの偶発的な行動なのか、それともタコを見つけたアゴアマダイが「必ずとる行動」なのかも謎だ。
ミミックオクトパスにぴたりと寄り添うアゴアマダイの仲間
さらにもう1つの謎が、ビデオに写ったアゴアマダイの種だ。見た目はカエルアマダイ(カエルウオ)のように見える。カエルアマダイは、日本の南部から南はインドネシア(ゼブラオクトパスの生息地)にかけての領域に生息すると考えられている種だ。
カエルアマダイ(カエルウオ)
しかしアゴアマダイが何らかの擬態を行っている様子が記録された例は過去にないため、インドネシアの種は、遠くにいる仲間たちとは遺伝的に異なっている可能性も考えなければならないという。そもそもこの領域に生息するアゴアマダイが同じ1つの種なのかどうかさえ、はっきりとはわからないそうで、もしかしたらこの魚は新種という可能性もあるそうだ。
カエルアマダイ(カエルウオ)の仲間
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コメント
1. 名無し
いちげと
2. a
ヤフーニュースで見て気になってたんだよねー。
てか、このタコってこの魚を食えばいいのに・・
3. 好かんタコ
コロッケまっ青 !!
4.
タコみたくクネクネすんのかと思った(´・ω・`)
5. (-_-;)
この魚はどうして自分の体表が
タコの図柄と同じだって
知っているんだろう?
自分自身は絶対見れないもんな。
つか、この魚は全てのタコにくっついてみた過去があって、
たまたま運よく生き残ったのが
この動画の魚なんだろうか?
とか。
6.
>>5
大抵の魚は横に目がついてるから自分の横っ腹〜尾辺りまでは見えてるよ
7. ちょもらん
虎の威を借る狐・・・?
8. ま
ストーカー
9. 輪廻
上には上が居るんだね・・・。(ーー;)
何とまあ。
10.
魚「俺、こいつの脚だから。脚だからね!」
11. q
カエルアマダイとカエルウオは、全然別の違う魚です
12. 名無し
ツバメウオやコショウダイの仲間などにも見られる、幼魚期特有の擬態だと思います。
13. 各無し
ミミックオクトパスか…….擬態の名人が擬態して獲物を襲うヒラメに食われかける映像には衝撃を受けたな.防衛のために擬態するタコと捕食のために擬態するヒラメ,スキを見せた方が負けか.
14. 匿名処理班
>>5
色々含めてダーウィン説は
不完全だと思うよ。
柄だけならまだしも擬態化は
生き残りだけで説明つかないもん。