インドの動物園で崇拝される脱毛症のチンパンジー「グル（導師）」

　インドのマイソール動物園には、全身の毛が抜けたチンパンジーが大変人気を集めているという。このチンパンジーの名前はグル。20歳のオス。グルという言葉はヒンズー教で「導師」を意味する言葉。

Missing link: Guru the chimp suffering from alopecia looks human - but he's still prone to monkey business

　グルはもともとサーカスで調教されていたチンパンジーだが、そのときからすでに脱毛症で毛を失っており、3歳でVandalur動物園に保護された。 　Vandalur動物園で10年間を過ごし、その後マイソール動物園へ移送され7年が過ぎた。脱毛症はストレス性のものと考えられている。獣医が様々な治療を施したが依然毛は生えないまま。

　毛がないことで、鍛えられた筋肉があらわな状態となっており、それが動物園の見物客に大絶賛されているという。 　グルは、見物客が檻のそばくると、石を投げつけるという暴挙にでるが、それすらも「たくましい」と賞賛されている。子どもたちが見学にくると、チンパンジー特有の両手で胸をボコボコ叩くポーズを披露し、愛想よく挨拶するという。 　今後動物園では、グルを人間の脱毛の専門家に見せ、新たなる治療法を模索するという。生まれてすぐに、母親と引き離されたことがストレスの要因になったのではないかと関係者は話している。